パリのオペラ通りとオペラ座(オペラ・ガルニエ)パリのオペラ通りとオペラ座(オペラ・ガルニエ)

 前回2022年3月にニュース&レポートでお伝えした時と比べて、パリはさらに観光客が戻ってきたような印象を受けます。多くはEU圏内から訪れる旅行者で、そこに中国や韓国といったアジアの国からの観光客も、以前より高い頻度で見かけるようになりました。

 日本からのフランス渡航については、2022年4月1日に外務省が感染症危険情報を、これまでずっと維持していたレベル3「渡航中止勧告」からレベル2「不要不急の渡航はやめてください」に引き下げました。今後、状況が一層落ち着けば、さらにレベルが下がることも考えられます。

ロシアのウクライナ侵攻による影響

成田行きのフライトの搭乗を待つ旅客の長い列成田行きのフライトの搭乗を待つ旅客の長い列

 ロシアのウクライナ侵攻に関連し、ロシア空域を日本の航空会社が飛べないため、日仏を直行便で繋いでいた航空3社について依然影響が続いています。

 2022年4月19日時点では、エールフランスが成田空港または関西国際空港とパリ・シャルル・ド・ゴール空港を繋ぐ直行便を、JALが羽田空港とパリを結ぶ便(JALの欧州便は他に羽田/ロンドン便および羽田/ヘルシンキ便)を運行しています。

 エールフランスの場合、日本からパリへの往路は16時間、パリから日本への復路は13時間です。パリから成田へ向かう便に私も実際に乗ってみましたが、特に同便はコロナ禍の日本発着国際線とは思えないような高い搭乗率になっています。同社によると、利用客の多くはパリから成田乗り継ぎでニューカレドニアへ行く旅客とのことでした。成田/パリ便の頻度も2022年4月より週4便から週5便と増便されています。

 ANAはパリ便に関しては、日仏を結ぶ直行便をまだ再開していません。羽田からオーストリア・ウィーン経由でドイツ・フランクフルト、または成田とベルギー・ブリュッセルを飛ぶ便が唯一の欧州便となっています。