多くの場合、それまでの自分は「もの」主人公で話をしていたこと、人によっては「自分」主人公で話すことばかり考えていたと気づけるはずです。

 まず、人を思う。これは人間として大きな成長で、このことができただけでも包容力がついた自分、心が広くなった自分を感じられるでしょう。

 そして、「相手を思う」ことだけでいいのなら、それは誰にとっても、わりあいにたやすいことでしょうから、会話が楽になることは間違いありません。

とっさに「いい話」が
思いつかなくても大丈夫!

 LINEやSNSで相手にメッセージを送る時も同じ。文字を書く前に、まず相手のことを思ってみます。

 もし、いい話が思いつかなくても、自分の心の中に相手を思い浮かべられたら、それだけでもひとまずは合格です。そこから、「もの」主人公の話になっても気にしないこと。どこかできっと、相手を主人公にした話にできます。

 ただ、最初のうちは、あまりむずかしいことを考えないようにしましょう。

「車を買ったよ」と言われたら、「車」ではなく「車に乗った相手」を思い浮かべて、

「便利になるね」
「もうどこかにドライブに出かけた?」

 というような言葉をかけられたらOK。

 きっと、こんな一言だけでも、相手の表情はパッと輝くはず。その瞬間もよく見ておいてくださいね。