「最高幸福責任者(chief happiness officer=CHO)」という役職は、嘲笑や質問を招きがちだ。もしあなたが、CHOは一日中何をしているのかと思いをめぐらしているなら、あるいは笑顔をもたらす仕事だと想像しているなら、あながちそれは間違いではない。デジタルマーケティングの新興企業でCHOを務めるエリカ・コンクリン氏(43)の今月の任務には、フロリダ州サラソタへの社員旅行でビールとジェットスキーを手配することが含まれている。2020年4月にCHOに就任したコンクリン氏は、新型コロナウイルスが流行し始めてから2年が経過した今、この役職が「実際よりもかなり魅力的に思われる」と話す。確かに、チーム育成のために楽しそうな活動を企画したりもする。だが、役職名が変わっただけの人事部長のように見えなくもない。