ロシアから欧州へのガス供給が途絶えるという事態が、にわかに現実味を帯びてきた。欧州にとって、天然ガスの調達はわずか数週間で一段と不安定になったようだ。ロシアは先月、ポーランドとブルガリアへの供給を停止すると発表。今週に入り、ウクライナのガス輸送業者が国内の主要輸送網を経由するロシア産ガスの供給を停止すると発表すると、ロシアは欧州のエネルギー企業31社を制裁対象に加えた。欧州にとって液化天然ガス(LNG)はエネルギーの主な調整弁だが、欧州の受け入れ基地であるオランダハブの価格は足元で変動が激しくなっている。トレーダーはロシアによる追加制裁の影響を見極めようとしており、指標価格は12日に13%上昇した後、13日にはやや軟化した。ドイツのロベルト・ハーベック経済相は12日、制裁によりロシアから供給されるガスの量は約3%減少するものの、他から調達可能だとの認識を示した。
ロシア産ガスとの絶縁、欧州には苦難の道
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