NY州銃乱射ライブ動画、ネット拡散なお阻止できずPhoto:Scott Olson/gettyimages

 ニュージーランドの銃乱射事件がネットでライブ配信されてから3年、今度はニューヨーク州バファローで起きた銃乱射事件の動画がネットで広く拡散した。ソーシャルメディア企業がなお暴力的な過激派の動画を阻止できずにいることが改めて浮き彫りとなった。

 バファローのスーパーで14日発生した銃乱射事件は、アマゾン・ドット・コム傘下のツイッチでライブ配信されていた。事件では10人が死亡、3人が負傷した。

 ツイッチは事件発生から2分足らずで動画を削除した。これは過去の事件に対するプラットフォーム各社の対応より素早かった。それでも、問題の動画は1日以上たった段階で、なおフェイスブックやツイッター、ユーチューブなど他のプラットフォームで見られる状態にあった。企業・政府の支援を受けたネット上のテロ行為阻止を目的とする組織「テック・アゲンスト・テロリズム」は16日、70余りのプラットフォームでバファローの容疑者に関連するコンテンツを発見したと明らかにした。

 メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)、ツイッター、ユーチューブは、規定に違反しているとして、バファローの銃撃事件に関するすべての投稿を早急に削除するよう努めていると説明した。

 死傷者13人のうち11人は黒人で、当局はヘイトクライム(憎悪犯罪)の疑いで事件を捜査している。ペイトン・ゲンドロン容疑者(18)は事件前、犯行計画に関する書類をネットに投稿しており、無料でアクセスできるためツイッチを選んだと述べていた。