10人に1人がLGBTQ(性的マイノリティーを表す総称)ともいわれている。もしもわが子がLGBTQに該当する場合、親はどう対応したら良いのだろうか。今回はあるトランスジェンダー男性の事例を紹介したい。(ライター・グラフィックデザイナー 旦木瑞穂)
1クラスに3人がLGBTQ?
近年耳にすることも増えた「LGBT」という言葉。最近は「LGBTQ」という場合も増えている。
これは、以下の頭文字を取った言葉だ。性的マイノリティー(性的少数者)を表す総称のひとつとしても使われる。
・Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)
・Gay(ゲイ、男性同性愛者)
・Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)
・Transgender(トランスジェンダー、性自認が出生時に割り当てられた性別とは異なる人)
・Queer・Questioning(クイア〈不思議な〉・クエスチョニング、性自認が不明確、枠に定まらない人)
日本のLGBTQの割合は、調査機関や方法によってデータにバラつきがあるが、2019年にLGBT総合研究所が行った調査では、約10%だった。現在の小学校の1クラスは、地域にもよるが、およそ30人だから、そのうちの約3人がLGBTQかもしれないという割合だ。
もしもわが子がLGBTQに該当する場合、親はどう対応したら良いのだろうか。あるトランスジェンダー男性(Female to Male、出生時に女性に割り当てられた男性)の事例を紹介したい。