【YouTubeチャンネル登録数53万人、Twitterフォロワー数55万人、Instagramフォロワー14万人】と、今どきのママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生の子育てアドバイス本第2弾『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』ができました!
この連載では、「てぃ先生が実際に試して効果のあった伝え方」や「保護者が絶賛した斬新なテクニック」を厳選。「子育ての困った」が「成長」に変わるコツをお伝えしていきます。(2023年6月2日にタイトルを修正しました)
我慢させたり叱ったりする必要なし!
遊びながらルールを守る経験を積む
今、世界中の教育業界が注目する「自制心」とは、文字通り自分の感情や欲望をコントロールする力です。これが強いかどうかで子どもの将来が大きく変わると言われています。
アメリカのデューク大学で、自制心について30年にわたって1000人を追跡する研究が行われました。その結果、自制心の強い子はそうでない子にくらべて、大人になったときに収入も社会的地位も高い傾向が見られたそうです。IQが高い子が成功したならわかりますが、自制心も収入や社会的地位にかかわる重要なポイントだとは意外ですよね。
ルールのある遊びをくり返し楽しむ
こう聞くと皆さん、「えー! うちの子の自制心も養いたいっ!」と思われるでしょうから、心理学でも推奨されているオススメの方法を紹介したいと思います。
ポイントはたったひとつ。ルールのある遊びをくり返し楽しむ。これだけです。
子どもって大人のほうから提案しない限り、なかなかルールのある遊びに取り組もうとはしないです。たとえばプラレールで「線路を5本と踏切を必ず使うようにしよう」とか、ボール遊びで「必ず1回ボールをバウンドさせてから投げよう」とか、子どもからは言いませんよね。
そこで、そういう機会を大人が意図的に仕掛けることで、子どもが自然とルールの中で楽しむ経験ができ、その結果、自分がしたいようにやるだけではなく(もちろんこれも大事です)、自制心をもって行動する力が養われるわけです。
遊びを2つ紹介します
1つ目は大人の動きを真似する遊びで、リズム遊びはとくにくいつきがよくてオススメです。「じゃあママの音、真似してねー!」と言って、「いくよー! パンパンパン!」って手拍子を打ちます。すると、子どもも「パンパンパン」と手拍子します。次は「パパンパパン、はい!」「パパンパパン」と少しずつ難しくしていきます。
2つ目は動物になりきって競争する遊び。たとえば「向こうまでウサギさんになって競争ねー」と言って、頭の上で手をうさぎの耳みたいにして「ぴょん、ぴょん、ぴょん!」と飛びはねて競争します。向こうに着いたら「今度はカエルさんになって反対まで競争ね」と言って「ケロ、ケロ、ケロ!」と競争します。ちょっとした工夫で、ただ走るだけではない、ルールの中で楽しむ遊びにガラッと変えることができます。
自制心と聞くと「我慢させなきゃ!」と思って「やっちゃダメ!」と声かけしたりしがちですが、我慢させすぎてかえって我慢できなくなるということもあります。自制心は、電車の中で静かにしてほしいとか、ここは危ないから走らないでほしいというように、日常生活でも大切な力ですから、遊びの中で高めてあげられるといいですね。
●自制心は収入や社会的地位にかかわる重要なポイント
●ルールのある遊びを大人が意図的に仕掛ける
●音楽に合わせて体を動かすなど簡単なことでも違う
本原稿は、てぃ先生著『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』からの抜粋です。この本では、ママパパの子育てが楽しくなって、子どもの「困った」が「成長」に変わるコツを紹介しています。一緒に楽しく、子育てしてみませんか?(次回へ続く)
関東の保育園に勤める男性保育士
保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
著書は『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)ほか多数。