「メタメート」の海で、シェリル・サンドバーグ氏は自ら船を飛び降りているのか、それとも船から追い出されているのか。いずれにせよ、かつてフェイスブックとして知られたメタ・プラットフォームズ――新たな社名の下、新たな目的地へと向かっている――の船長は同じだ。船長は今後、航海の全責任を担うことになる。同社に14年在籍してきたサンドバーグ氏は1日、最高執行責任者(COO)の職を退任するとフェイスブックに投稿した。家族や慈善活動にもっと時間を費やしたいというのが理由だが、同氏が率いていた広告事業にとっては微妙なタイミングと言える。広告事業は依然として同社売上高の97%を占める。同社の広告事業は、かつてないほどの試練を迎えている。景気減速に加え、アップルのモバイル基本ソフトの変更や動画アプリ「TikTok(ティックトック)」との競争激化といった複数の要因が重なる。広告収入はこの10年、年平均成長率が44%に上ったが、今年は6%の伸びにとどまると市場関係者は予想している。サンドバーグ氏の発表を受け、メタの株価は1日午後の取引で3%近く下落した。
サンドバーグCOO退任、「いかり」失う米メタ
ザッカーバーグCEOの右腕がいなくなることの意味
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