ロシア軍撤退後、アレクサンドル・バルスコフ氏や同僚らがチェルノブイリ原子力発電所の職場に戻ると、ロシア兵が餞別(せんべつ)代わりに残した大量の排せつ物がオフィスに散らばっていた。チェルノブイリ原発は数週間のあいだロシア軍に占拠された。ウクライナの北に位置するベラルーシとの国境から約30キロメートルの小さな町では、この戦闘によって再び大惨事が起きるのではないかとの懸念が高まっていた。テレビモニターは壁から引き剥がされ、ドアは破損し、設備は壊されていた。チェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域のあちこちに戦車のわだちが残り、緑色の弁当箱が捨てられている。当局者によると弁当箱はロシア兵のもので、現在は恐らく放射性物質に汚染されている。
ロシア軍占拠の後始末、チェルノブイリ職員の今
大惨事は回避したものの敷地内は荒れ、汚染土掘り返した跡も
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