クリスティ・ネメッツさんとジェーソンさんのきょうだいと母親のクリステルさん(51)はこの春、一緒に家を購入することにした。住宅市場があまりにも過熱していたため、現金でしか購入できる方法はないかもしれないと考えた。3人はそれぞれが住んでいた家を売却して得た資金などを出し合い、それまでクリスティさんとクリステルさんが暮らしていたサウスダコタ州で近所に新居を購入しようとした。不動産業者からは他に購入希望者が7人いると言われたが、売り手はネメッツさん一家を選んだ。その理由の一つは、50万ドル(約6700万円)以上するその家を購入するのに現金を提示したことにある。住宅ローンの承認を待つ必要はなかった。家を探している米国人は家族と協力したり、代わりに現金を用意してくれる企業を見つけたりしている。全米不動産協会(NAR)によると、3月は住宅販売全体のうち約28%が現金で支払われた。これはほぼ2014年以来の高水準となる。4月には26%に低下したものの、依然としてここ数年のピークに近い。