中東情勢が緊迫している。こんなとき、最高の投資戦略とは一体何だろう?
そんな不安を一掃してくれる本がある。「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されている『JUST KEEP BUYING』とその待望の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段』だ。今回はベストセラー『お金の大学』両学長に「資産形成の最適解は、収入・資産レベルごとに違う。今の私の最適解を教えてくれる唯一無二の本」と絶賛されている『THE WEALTH LADDER 富の階段』について楠木建氏(一橋大学特任教授)に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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「富の階段(ウェルス・ラダー)」レベル1の心得
当たり前の話だが、特殊な状況にいる人は別にして、誰もが社会に出た最初は「富の階段(ウェルス・ラダー)」のレベル1(資産1万ドル未満)にある
著者によれば、このレベルにある人にとって一番大切なことは、借金を減らし、緊急時の資産を確保することだという。
時間とお金の使い方を見直す。
お金をかけずに市場価値のあるスキルを身につける。
そのためには家族や友人の協力を求めることも大切になる。
サム・アルトマンが語る「レベル2の罠」とは?
首尾よく「富の階段」を上がり、レベル2(資産1万ドル以上~10万ドル未満)に到達したならば、ここで大切なことは資産運用よりも、収入を上げること、すなわちキャリアに集中することだ。
この時期にキャリアと収入アップに集中しなければ、「富の階段」を登るのにはるかに長い時間がかかるレベル2で陥りやすい罠は、目の前のことで頭がいっぱいで将来に目を向けなくなってしまうことだ。
オープンAIのCEOサム・アルトマンはこう語っている。
「キャリアの初期に懸命に働き、日々少しずつ技能を磨き、多くを学び、様々な人と出会い、たくさんのことを成し遂げられれば、あなたのキャリアには複利効果がもたらされる。
このように集中的に働く時期は、キャリアの終盤より序盤にあるほうがいい。
なぜなら、最初にこうした時期をすごせば、その後のキャリアでずっとその恩恵を受け続けられるからだ。
もちろん、あなたは貴重な20代を仕事漬けの毎日に費やしたいとは思わないかもしれない。しかしこの時期に懸命に働くことからは、一般的に考えられているよりはるかに大きなメリットが得られるのも確かだ。」
「レベル3」で一番大切なこと
レベル3(資産10万ドル以上~100万ドル未満)になると、いよいよ投資と運用が重要になる。
この段階で大切なことはなるべく早く投資を始め、それを地道に続けることだ。
年間の利回りを一定として40年間投資を続けたとする。
本書にあるシミュレーション結果では、最初の10年間の投資額が最終資産の半分以上を占めることになる。
複利効果は一般的な直感に反するほど大きい。
投資は投資をするお金がある相対的に豊かな人のためのものだ。
投資をするお金がない人は、投資以前に貯金を増やすことに集中すべき。ある程度の貯金ができたら、いつ投資を始めるのか。
答えは「できるだけ早く」。
投資の決断が遅れれば遅れるほど、得られるリターンは少なくなる。
投資は早いほうがいい。
安値を待つのは意味がない。
できるだけ早く、頻繁に投資すべき――これが著者の前著『JUST KEEP BUYING』のメッセージだった。
「富の階段」のフレームワークに当てはめれば、ジャスト・キープ・バイイング(ただ買い続けろ)はレベル2から3にいる人向けの戦略ということになる。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する完全書き下ろしです。)



