――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  米労働省が10日発表した消費者物価指数(CPI)は恐ろしい内容にみえる。モノを買うとなると、米消費者の懐にかかる負担はかなり和らぎそうだが、連邦準備制度理事会(FRB)に今秋までに利上げペースを緩めるよう説得するには不十分だろう。  5月のCPIは前月に比べて1%上昇した。前年同月比でのCPI上昇率は8.6%と、約40年ぶりの高い伸びを記録した。CPIを大きく押し上げたのはガソリン価格で、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアのCPIは、前月比0.6%の一層小幅な伸びとなった。