他人とうまくコミュニケーションできないことからくる孤独感や閉塞感、自己肯定感の欠如、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、私たちは、いま多くの生きづらさを感じさせる事柄に取り囲まれています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、できるだけ快適に生きていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす 生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の中から心がスッと軽くなるアドバイスをお届けします。
休憩することは、サボりではない
自分へのプレゼントだけでなく、そもそも自分を休ませたり、慈しんだり、自分で自分を大事にすることにすら罪悪感を持つ人がいます。前回のJさんもそんなタイプでした。
ですから2万円の使い道を考える前に、私はJさんに「休み」を設けることを提案しました。
「毎日やっている家事をちょっと休憩する時間を、週に2回でいいからつくりましょう。その時間は自分の好きなことをやって、それで欲しいものができたら、2万円を使ってみませんか」
ちょっと休憩するなんて、言われなくても誰でもできるんじゃないのと思われますか?
そう思えるなら、あなたは凄く幸せな人か、実はこの話を十分に理解できていない人かもしれません。
この世の中には、休憩することをサボっていると誤解している人が山のようにいます。休憩はサボることと違い、一回ではやり遂げられないことを最後までやりぬくために、必ず取らないといけない行動の一つです。