コロナ,ワクチンPhoto:123RF

 新型コロナウイルスのさまざまな変異株から身を守るために重要なのは、接種する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの組み合わせ方よりも接種回数であることが、新たな研究で明らかにされた。香港中文大学李嘉誠健康科学研究所のWing Ying Au氏とPeter Pak-Hang Cheung氏らが実施したこのシステマティックレビューとネットワークメタアナリシスの結果は、「The BMJ」に5月31日掲載された。

 Cheung氏らによると、各種COVID-19ワクチンの有効性についてはすでに裏付けられているが、ワクチンの組み合わせによって得られる効果については、いまだ十分に分かっていない。また、ワクチン接種後の免疫の減衰や新たな変異株の出現が懸念されることから、同氏らは、最も効果的なワクチンの組み合わせ方を知ることの重要性を指摘する。

 今回の研究では、総計1億19万476人を対象とした53件の研究結果を解析した。対象者は、mRNAワクチン(ファイザー社製やモデルナ社製など)やウイルスベクターワクチン(ジョンソン・エンド・ジョンソン社製など)、不活化ウイルスワクチン(シノバック社製など)など7種類のワクチンの中から24通りの組み合わせで接種を受けていた。