「寒さで死亡」する人はどのくらいいる?米国で25年間調査して判明した驚きの数字写真はイメージです Photo:PIXTA

毎年、極端な暑さや寒さで
何千人もの人が死亡

 米国では、1999年から2024年の25年間に6万9000人以上が極端な暑さや寒さを根本原因または一因として死亡したことが、新たな研究で明らかになった。米マサチューセッツ総合病院心臓血管画像研究センターのShady Abohashem氏らによるこの研究結果は、「Annals of Internal Medicine」に11月18日掲載された。

 Abohashem氏は、「これまでの研究の多くは生態学的研究かモデルや予測に基づく研究であり、暑熱関連死と寒冷関連死を別々に調査していた。それに対し本研究は、主要な人口統計学的サブグループ全体における極端な暑さや寒さという両端の非最適気温に関連する死亡について、全国規模で実際に観察された最新の評価を提供している」と述べている。

 また同氏は、「米国では毎年、暑さや寒さへの曝露により何千人もの命が奪われ続けているが、この研究結果は、その多くが予防可能であることを示している」とも述べている。

 Abohashem氏らは、米疾病対策センター(CDC)のWONDER(Wide-ranging Online Data for Epidemiologic Research)のプラットフォームのデータを分析し、医療記録のコードに基づいて、死亡証明書に気温が死因または寄与因子として記録されている症例を特定した。