認知症リスクを高める中年期の“抑うつ症状”、「自信を失う」「集中できない」…あと4つは?【英国で追跡調査】写真はイメージです Photo:PIXTA

中年期のうつ病の6つの症状が
将来の認知症と関連

 中年期のうつ病は、これまで認知症リスクの増加と関連付けられてきた。しかし、新たな研究で、認知症と関連するのはうつ病全体ではなく、6つの特定の症状から成るクラスターである可能性が示唆された。

 研究グループは、これら6つの症状に焦点を当てることで、中年期に抑うつ症状に苦しんでいる人が将来、認知症を発症するのを回避できる可能性があると述べている。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のPhilipp Frank氏らによるこの研究結果は、「The Lancet Psychiatry」に12月15日掲載された。

 Frank氏は、「認知症リスクは、うつ病全体ではなく、限られた数の抑うつ症状と関連している。症状レベルでのアプローチにより、認知症が発症する何十年も前から、認知症を発症しやすい人をこれまでよりも明確に把握できるはずだ」と述べている。

 この研究では、英国の長期健康研究(Whitehall II研究)に参加した45〜69歳の成人5811人(ベースライン時の平均年齢55.7歳、女性28.3%)を対象に解析が行われた。参加者の抑うつ症状は、ベースライン時の1997~1999年に30項目から成るGeneral Health Questionnaire(GHQ-30)により評価された。

 平均22.6年間の追跡期間中に、586人(10.1%)が認知症を発症していた。GHQ-30の30項目を個別に検討したところ、6つの症状が認知症リスクと有意に関連することが明らかになった。