アマゾンCEO就任1年、ベゾス氏の拡張路線を軌道修正アマゾンのイリノイ州カントリークラブヒルズにある倉庫(2021年11月) Photo: Sebastian Hidalgo for The Wall Street Journal

 アンディ・ジャッシー氏は、事業を急拡大することで有名なアマゾン・ドット・コムで最も急成長した部門の一つを長年にわたって運営していた。同社の最高経営責任者(CEO)に就任してから1年近くがたち、同氏はブレーキのかけ方を学びつつある。

 アマゾン史上最大規模の業績悪化に見舞われる中、ジャシー氏は新型コロナウイルス禍に猛スピードで拡大した電子商取引(EC)事業の余剰能力やリソースの削減に取り組んでいる。一方で、低迷する同事業の売り上げを回復し、他部門の成長を促そうと奔走している。

 その多くは、ジャシー氏の師であるジェフ・ベゾス前CEOの下で行われたEC関連の取り組みを軌道修正することを狙いとしている。ベゾス氏は昨年7月にCEO職をジャシー氏に譲り渡し、会長に就任した。

 1997年からアマゾンの取締役を務めるパティ・ストーンサイファー氏は「短期的な成長の後、EC事業を立て直すために、いくつかのことを行う必要があると(ジャシー氏が)感じた」と指摘。「そこで彼は供給、労働、配送スピードに取り組んでいる。彼は今、その真っ最中だ」と述べた。