東芝ついに変革の時、物言う株主が取締役にPhoto:SOPA Images/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 東芝を再建する計画が、土壇場の小さなドラマに阻まれることはなかった。今度は、同社とその株主が協力してゴールを目指さなくてはならない。長年の不信を乗り越えて。

 日本の産業界を象徴する東芝は28日の定時株主総会で、物言う株主(アクティビスト)が指名した2人を社外取締役に選任した。日本では珍しいが、数年来、株主が繰り返し会社の方針に不満をあらわにしてきたことを考えると、この結果は驚くに当たらない。昨年は取締役会議長の再任案を否決し、直近では今年3月、東芝を2分割する案を退けていた。

 だが実際、このところの論争は最後の最後までハラハラする展開だった。取締役会が先月、米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントとファラロン・キャピタル・マネジメントの幹部2人を取締役候補として支持したのを受け、社外取締役の綿引万理子氏がこの2人の指名に反対を表明した。