――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  言うまでもなく、米国がリセッション(景気後退)に陥る可能性はある。だが、誰もが正常と考える経済状態から程遠い中、一部の経済モデルや経験則に基づいて景気後退は近いと考えるのは間違いかもしれない。  同じことは、景気後退リスクがまだかなり低いことを示す経済指標を信用し過ぎることにも言えるだろう。  新型コロナウイルス禍は経済に大きな歪み(ゆがみ)をもたらした。コロナ感染症への懸念は和らぎつつあるものの、そうした歪みの多くは残ったままだ。