JPモルガン、守勢に見えて堅調Photo:Michael M. Santiago/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 米金融大手JPモルガン・チェースは守勢に回っているように見えるかもしれないが、今でも多くのことが思い通りに進んでいる。

 同社の4-6月期(第2四半期)決算は、収入が小幅増となったものの、純利益は前年同期比で30%近く減少した。費用が増えたという面もあるが、貸倒引当金を戻し入れた前年同期から一転して貸倒引当金を積み増したことが響いた。これは主に貸し出しが大きく伸びた結果だった。貸し出しの四半期平均が前年同期比で7%も増えれば、貸出利益と理論上の損失も増える。ただ、貸倒引当金の積み増しは「経済見通しがやや悪化した」ことも反映しているとJPモルガンは述べた。