脱シリコンバレーへ 米自治体がIT労働者を支援タルサ・リモートが開始された2018年当時は米国の労働者に占めるリモート勤務者の割合はわずか3%に過ぎなかったが、2021年10月にはその割合が45%に達した Photo: September Dawn Bottoms for The Wall Street Journal

――筆者のクリストファー・ミムズはWSJハイテク担当コラムニスト

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 米国では遠く離れた場所にある企業の有能な従業員を地元に誘致し、リモートで働いてもらおうと助成金などの特典を提供する市や町が増えている。そうしたプログラムは以前から少数ながら存在していたが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で弾みがつき、ここ1年ほどで本格化している。昨年10月時点で、そうしたプログラムは既に米国で少なくとも24あった。現在その数は71になっている。市や町から委託を受けてプログラムを創設しているメークマイムーブ社が明らかにした。

 プログラムは特に高給を稼ぐリモート勤務者を対象としているため、それを利用しているのはIT(情報技術)企業、中でも大手の労働者に偏っている。オクラホマ州タルサのリモート勤務者誘致プログラムには、ソフトウエア開発大手アドビ、民泊大手エアビーアンドビー、アマゾン、アップル、パソコン大手デル、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ、グーグル、IBM、マイクロソフト、配車サービス大手リフト、ネットフリックス、ソフトウエア開発大手オラクル、独産業システム大手シーメンスの従業員が参加している。

 各自治体は、移住を希望する人に最大1万2000ドル(約166万円)の現金のほか、スポーツジム会費の補助や無料のベビーシッター、オフィススペースなどを提供している。