米電気自動車(EV)大手テスラの元最高技術責任者(CTO)が経営するレッドウッド・マテリアルズは、ネバダ州北西部リノ郊外に35億ドル(約4780億円)をかけて電池材工場を建設する。建設中の新工場は、EV用電池の主要材料を生産する米国初の施設の1つとなる見通しだ。EV需要が拡大する中でも、米国はEV電池に使う原材料と中間材をほとんど生産していない。例えば米国内で採掘したリチウムでも、中国などアジア諸国に輸送し、電池材に加工する必要がある。議員や業界関係者からは、こうした外国への依存がEVと車載電池の米国内生産を阻みかねないとの指摘が出ている。テスラを2019年に退社し、レッドウッドを率いるJ・B・ストローベル氏は、リチウムイオン電池材の中でも最も高額な正極材を米国内で生産し、サプライチェーン(供給網)を簡素化することを目指している。同氏は先ごろのインタビューで「需要は急増している。誰もが電池工場を建設し、EVを生産している」とし、「サプライチェーンの上流が需要に追いついていない」と話した。
テスラ元幹部の企業、EV電池材工場を建設へ 35億ドル
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