りんくうビーチ愛知県常滑市のりんくう海浜緑地(りんくうビーチ) Photo:PIXTA

全国282カ所を対象に
ワーストランキングを作成

 環境省は毎年、全国の海水浴場(一部、湖沼や河川の水浴場も含む。以下、海水浴場と表記する)の水質調査を取りまとめてきたが、2020年、21年はコロナ禍で水質調査結果の取り扱いが異なることなどを理由に中止となった。だが、今年は3年ぶりに水質調査を取りまとめた。そこでダイヤモンド編集部では同データを基に「水が汚い海水浴場ランキング」を作成した。

 対象となったのは水質格付けが低い「C」「B」「A」の海水浴場で計282カ所。

 水質の判定基準は4つあり、水の汚れを示す化学的酸素要求量(COD)、ふん便性大腸菌群数、透明度、油膜の有無で、適(AA、A)、可(B、C)、不適の5種類で格付けされている。

 4つのうち1つでもAの基準をクリアできなければ、その海水浴場は、他の判定基準がどれだけ良くてもB以下に落とされる。仮にCODが同じ値でも、AとBでは水質が異なるわけだ。

 そこでダイヤモンド編集部の水が汚い海水浴場ランキングは、唯一Cとなった海水浴場をワースト1位とし、2位以下は水質Bの159カ所をCODの多い順に並べ、161位以下は水質Aの122カ所をCODの多さで同様に並べて作成している。なお、ランキング中のCODは複数回測定の平均値である。

 少し化学的な話になってしまうが、CODについても説明したい。CODは、海水に含まれる有機物を酸化剤で酸化するときに、消費される酸化剤の量を酸素の量に換算したものだ。

 CODが高いほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、有機物による水質汚濁の程度が大きいことになるのである。

 さっそくランキング結果を見ていこう。