コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度のファッションビル編だ。
パルコとマルイ、6月増収も根深い「コロナ禍の傷跡」
その実態は?
ファッションビルの主要2社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯パルコ(J.フロント リテイリング)のテナント既存店取扱高
4月度:前年同月比120.5%(20.5%増)
5月度:同150.3%(50.3%増)
6月度:同112.6%(12.6%増)
◯マルイ(丸井グループ)の小売取扱高
4月度:前年同月比115.5%(15.5%増)
5月度:同143.3%(43.3%増)
6月度:同108.3%(8.3%増)
4~6月の業績を見ると、両社とも増収しており、回復基調をうかがわせる結果となった。
だが、両社の業績を時系列でひも解いていくと、新型コロナウイルス禍の根深い傷跡が見えてくる。次ページで詳しくご紹介しよう。