無印良品Photo:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、4〜6月度の家具・雑貨編だ。

ニトリ、無印、セリア…減収まみれ!
コロナ特需の実態は?

家具・雑貨の主要3社が発表した4〜6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ニトリ(ニトリホールディングス〈HD〉)の国内既存店売上高
 4月度:前年同月比99.2%(0.8%減)
 5月度:同97.0%(3.0%減)
 6月度:同96.6%(3.4%減)

◯無印良品(良品計画)の直営既存店+オンラインストア売上高
 4月度:前年同月比100.6%(0.6%増)
 5月度:同112.4%(12.4%増)
 6月度:同88.6%(11.4%減)

◯セリアの既存店売上高
 4月度:前年同月比96.6%(3.4%減)
 5月度:同95.5%(4.5%減)
 6月度:同97.3%(2.7%減)

 6月の実績において、今回取り上げる3社全てが減収となった。ニトリ、無印良品、セリアが取り扱う商品は、家具だけではなく掃除用具や食器、食品、手芸用品、おもちゃに文房具など多岐にわたる。生活に必要な幅広い日用品が比較的安価で手に入るため、新型コロナウイルス禍に伴う在宅勤務生活でも重宝されている。そして実際に、コロナ禍1年目などには前年同月比で増収となる月も多かった。

 それでは、コロナ前の水準と22年6月を比較したとき、上記の3社の売り上げは伸びているのだろうか?各社の数値を分析すると意外な実態が見えてくる。