ニトリPhoto:PIXTA

コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はファーストリテイリング、しまむら、ニトリホールディングスの「専門店(アパレル/家具)」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 濵口翔太郎)

専門店(アパレル/家具)業界3社では
ニトリHDの増収率が圧倒的

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の専門店(アパレル/家具)業界3社。対象期間は2021年12月~22年2月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・ファーストリテイリング
 増収率:1.5%(四半期の売上収益5916億円)
・しまむら
 増収率:6.3%(四半期の売上高1468億円)
・ニトリホールディングス
 増収率:16.2%(四半期の売上高2054億円)

 いずれも、前年同期比で増収となった専門店(アパレル/家具)の3社。中でもニトリホールディングスの増収率の高さは圧倒的だが、その要因は何だったのか。

 また、ニトリホールディングスは22年2月期通期決算において35期連続の増収増益を達成し、「36期連続」の記録更新をうかがう。順風満帆に見える同社だが、実はその計画には危うさも垣間見える。

 次ページでは、データを踏まえて詳しく解説する。