物価の値上がりがすさまじい。でも、給料はさっぱり上がらない。
そんなとき参考になるのが『13歳からの億万長者入門──1万円を1憶円にする「お金の教科書」 』生涯投資家の村上世彰氏が絶賛。識者からも「億万長者マインドセットが手に入る最良の書」「4月から始まった高校の資産形成の授業にぴったり」と評価の高い全米ロングセラーだ。
本書を翻訳した関美和氏が4月、「朝日be フロントランナー」で取り上げられた。
日米の億万長者を熟知する関氏に、本書の教訓をもとに「1万円を1億円にできる人とできない人の分かれ目」について聞いた。

【本日は寅の日ラッキーデー!】1万円を1億円にできる人とできない人の決定的分岐点Photo: Adobe Stock

翻訳家・関美和が
10年ぶりに金融の世界に戻った理由

【本日は寅の日ラッキーデー!】1万円を1億円にできる人とできない人の決定的分岐点関美和(せき・みわ)
翻訳家。MPower Partners Fund L.P.ゼネラル・パートナー。
杏林大学外国語学部特任准教授。慶應義塾大学文学部・法学部卒業。電通、スミス・バーニー勤務後、ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得。モルガン・スタンレー投資銀行を経てクレイ・フィンレイ投資顧問東京支店長を歴任。また、アジア女子大学(バングラデシュ)支援財団の理事も務めている。おもな訳書に『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』『13歳からの億万長者入門 』(ダイヤモンド社)、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)――10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』(日経BP)、『ゼロ・トゥ・ワン――君はゼロから何を生み出せるか』(NHK出版)、『お父さんが教える 13歳からの金融入門』(日本経済新聞出版)など多数。

 ロシアのウクライナ侵攻以来、「原材料高」「供給網混乱」「侵攻長期化」「円安」と経営者の悩みは尽きません。

 さらに、サラリーマンは「極度の物価の値上がり」「新型コロナの蔓延」「給料がさっぱり上がらない」と悩みは深まるばかり。

 そんなとき、資産防衛はどうしたらいいのか?

 私のところにもいろいろ相談が寄せられます。

 私自身、昨年、ハーバード時代からの友人2人とMパワー・パートナーズ・ファンドを設立しました。

 ESG(環境・社会・企業投資)重視のベンチャーキャピタルです。

 環境や働き方など社会にいい影響を与えられる企業に投資し、成長を後押ししたいと思っています。

 ここ最近はずっと翻訳家として仕事をしてきましたが、私自身、約10年ぶりに金融の世界に戻ってきました。

 私はちょっと変わったキャリアの持ち主かもしれません。

 スミス・バーニー→ハーバード・ビジネス・スクール→モルガン・スタンレー投資銀行→クレイ・フィンレイ投資顧問で東京支店長→翻訳家→杏林大学特任准教授→Mパワー・パートナーズ・ファンド(アジア女子大学支援財団理事)と歩んできました。

大事な3つの力! 学ぶ順番がキーポイント

 そんな私が訳した【13歳からの億万長者入門・・・1万円を1億円にする「お金の教科書」 】は大人にも子どもにも役立つ二刀流の本です。

 今年4月から高等学校でも「資産形成」や「投資」の授業が始まりました。

 この本が高校生の授業の教科書になると、日本の教育も大きく変わると思います。

 なぜなら、この本「稼ぐ力」→「貯金力」→「投資力」の3つの力が自動的につく構成になっていて、読むだけで億万長者マインドセットが手に入るからです。

 お金の教養で大切なのは、学ぶ順番です。

 この本では、稼ぐ力」→「貯金力」→「投資力」の順に学ぶ。

 決して、「投資力」→「貯金力」→「稼ぐ力」の順には学びません。
 ここが重要です。

 多くの人は投資ばかりに目がいく。でもそうするとお金はなかなか貯まらない。これが現実です。

 いくら株の本を読んでもなかなかお金は貯まらない。

1万円を1億円にする格言

 今回は「“1万円を1億円に絶対できる人とできない人の分岐点」本書の記述をヒントに共に探っていきましょう。

 私が今回、みなさんと共有したい格言はこちらです。

 最高の貯金法はPYF戦略

 これさえ覚えておけば、貯金は万全です。

 ただ、あたりまえすぎて、誰もがなかなかできないことでもありますね。

 今必要なのは、がんがん稼いで投資で儲けるより、入ってきたお金を確実に貯めていくことです。

 そのとき大事なのは、本書第3章のタイトルでもあるこの格言。

 つまり、
 PYF、Pay Yourself First!

 自分宛の優先支払い=使ってしまう前に給料が入ったら強制貯蓄する習慣をつける

 これに勝る貯金法はありません。

 学校の先生は教えてくれないかもしれませんが、これが、1万円を1億円にできる人の共通する習慣です。

 逆にこれができない人は絶対に1万円を1億円にできません。

 株価が乱高下するとき、世界情勢が不安定化を増す時ほど、一にも二にも「PYF戦略」を徹底しましょう!

 さあ、大人も子どもも合言葉は「PYF」!
 またお会いしましょう。

p.s.)
 この本は全米の子どもたち向けに書かれたものですが、大人が読んでも有益な情報がたくさん詰まっています。

 土台となったのは、全米で最も有名な賞の一つ「エミー賞」を受賞した人気テレビ番組『Biz Kid$』。

『Biz Kid$』は子ども向け経済番組で、2008年から放送がスタート。

 するとアメリカだけでなく全世界で1500万人以上が視聴。

 全米16州では金融教育番組として推奨されるようになりました。

 この本は、Amazon.com「Children‘s Moneyジャンルベスト10の常連」だけでなく、「1600の読者評価、星5つ中の4.6の高評価」と全米ロングセラーになり、日本でもロングセラーになっています。このタイミングでぜひお読みいただけたらと思います