株式を投資対象とするアクティブ運用のヘッジファンドは相場急落のあおりで、世界的に苦境に立たされている。著名ハイテク投資家チャマス・パリハピティヤ氏の元右腕が立ち上げたテク株専門ファンド、マーチョ・パートナーズ(ロンドン)も厳しい逆風に見舞われている。ピーク時には運用資産が10億ドル(約1300億円)を超えていたが、1-6月期(上半期)の運用成績はマイナス84%近くに沈んだ。マーチョが投資家に送付した要旨で分かった。年初来のパフォーマンスとしては、ヘッジファンドの中でも最悪の部類に入る。バリュエーションが跳ね上がっていた一握りのハイテク株に、借り入れを通じて集中投資していたことが完全に裏目に出た。具体的には、電子商取引ソフトウエアを手掛けるカナダのショッピファイや英ネット中古車販売のカズー・グループといった銘柄が急落し、損失が膨らんだ。持ち高が大きいショッピファイ株価は上期に77%急落。ファクトセットの分析によると、マーチョが保有するカズーの持ち分は、年初の1億2500万ドルから6月末時点で1500万ドルまで価値が下がった。
テク株急落で大損、英ヘッジファンドが見た悪夢
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