残業の奴隷から「ムダの徹底削減」で脱却、スピードと質を両立する仕事術仕事で「成果が上がらない人は無駄が多い」、サクサク仕事を片付ける極意とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

おすすめポイント

 こんなに忙しく働いているのに、なぜ成果が上がらないのか――と悩む人は多いだろう。その一方で、周りを見渡すと、残業なしで高い成果を出す人もいるはずだ。なぜ両者に大きな差が生まれるのだろうか。

 本書『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』を読むと、その理由がわかるだろう。ひと言でいうと、成果が上がらない人は無駄が多いのだ。

『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』書影『無駄ゼロ、生産性を3倍にする 最速で仕事が終わる人の時短のワザ』 伊庭正康著 明日香出版社刊 1650円(税込)

 本書では、仕事をサクサク進める80の「ワザ」が紹介されている。辞書登録でメール作成を効率化する、5分で終わるタスクは今すぐやる、仕事中はスマホを別の部屋に置くなどといった今日から使える「ワザ」から、スピードと丁寧さを両立させる、お願い上手になる、上司をうまく動かすなどといった、仕事に対する価値観を変えてくれるようなものまで、その内容は多岐にわたる。

 著者はかつて、身体を酷使しながら残業をしていたそうだ。ある時、見かねた上司から「時間の奴隷になっていないか?」「まずは、スケジュールの基本を徹底しなさい」と声をかけてもらったことで、仕事の進め方が大きく変わったという。そんな著者の「誰もが、今の半分の時間で2倍の成果を出せる」という言葉には重みがある。

 時短を実現すれば、仕事の質を高められるだけでなく、副業や趣味の時間を増やして、自分の人生を豊かにすることもできる。よりよい人生を生きるために、ぜひ本書を一読し、これまで浪費していた時間を取り戻してもらえればと思う。(香川大輔)