精神科医が人と話をするときに“こっそりやっている”
一生モノのテクニック

不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』（ダイヤモンド社）だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる！

相手の話を“要約”してみる

じつはアテクシ、話をしている相手の発言を心のなかでまとめるクセがあります。これがみなさんにも、けっこう役立つと思うんです。

相手がいろいろと話しているものの、いまいち何をいいたいのかわからない。もしくは、話があちこちに飛んで、収拾がつかない。そんなことが、時々あると思います。

要するに時間の浪費になるような話し方ですね。そういうときに、相手の発言を頭のなかでどんどん要約してまとめていくんです。箇条書きにまとめるイメージですね。

ただ話したい人の餌食にならない

そういうクセを身につけておくと、ダラダラと話が長い割に何をいいたいのかわからないとき、「おっしゃっているのは、こういうことですね？」などと端的にまとめられて、それ以上、時間を浪費しなくてすみます。

多少話が長くても、話があちこちに飛んでも、聞いていて楽しい話ならいいんです。しかし、「この人は、実はいいたいことがなくて、ただ話したいだけなんだな」というケースもあります。

そんな面白くもない暇つぶしにつき合うのは、無駄ですよね。相手の話を要約するクセをつけておくと、「この話は早々に切り上げたほうがいいな」という判断も早くできます。

人生でいちばん大切な時間を奪われないように

そうでないと、暇つぶしに話したいだけの中身のない話につき合わされるだけ、ということにもなりかねません。気がついたときには、膨大な時間が奪われ、なおかつ何か解決できたわけでもない。それでも、相手は話し続けているということになります。

人生でいちばん大切なのは「時間」だと思います。その貴重な時間を無駄に奪われないよう、自分の身を守るためにも、相手の話を要約するのは役立つと思います。

“時間泥棒”が近寄ってこなくなる

要は相手のいっていること、相手のやってることの状況を心のなかで箇条書きにしてみる。そういう同時通訳みたいな作業をするクセをつけてみてください。

そういう理性的な対応、素早い対応ができるようになってくると、無駄に時間を引き裂いてくる人があまり近寄ってこなくなりますから、一石二鳥ということになるでしょう。

相手のいっていること、相手のやっていることを頭のなかでまとめるクセ。これ、すごく有効なのです。

※『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』（ダイヤモンド社）には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。