【YouTubeチャンネル登録数71万人、Twitterフォロワー数57万人、Instagramフォロワー数17万人】と、今どきのママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生の子育てアドバイス本第2弾『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』が大好評です。
この連載では、「てぃ先生が実際に試して効果のあった伝え方」や「保護者が絶賛した斬新なテクニック」を厳選。「子育ての困った」が「成長」に変わるコツをお伝えしていきます。(2023年6月2日にタイトルを修正しました)

てぃ先生が解決!「いいかげんにして」よりイライラしない!子どもに怒鳴らなくてすむ超簡単テクニックPhoto: Adobe Stock

「本当に怒鳴ることが減った」と感謝の声続々!
お子さんに怒鳴りたくなる
一歩手前で、ぜひやってみて!

 何度も同じことを言っても聞かない子に、「いいかげんにしなさい!」「静かにしてって言ってるでしょ!」なんて怒鳴ってしまうことがありますよね。これ、言うほうも言われるほうもいやな気持ちになりますし、その場の空気もさらに悪くしてしまうので、できれば避けたいですよね。

 しかも、怒鳴られた子は不安や恐怖から一時的にその行動を止めるけれど、なぜそれがいけなかったのかが伝わっていないので、また同じことをくり返してしまいます。

▼ 強制的に声のトーンが落ち着く方法

 子どもにしっかり伝えてわかってもらうには、大人が落ち着いたトーンで話し始めることが大事です。でも、怒っているときは、それがなかなか難しいと思います。そこで、お子さんを叱りたいときのちょっとしたコツをお話しします。

 それは、「息を吐ききった状態で、子どもの前に立ってお話をし始める」。たったこれだけです。

 試しにちょっと、いちど息を吸って、それから息を吐ききってみてください。その状態で何か話そうとすると、肺の中に空気が全然ありませんから、大きな声を出そうとしても出ませんよね。つまり、大きな声で怒鳴るためには、肺にたくさん空気が入っていなければならない。だから息を吐ききった状態で話し始めると、怒鳴りたくても怒鳴れなくなるんです。

 おもしろいことに、人間というのは、第一声を「うわーっ」とテンション高く始めてしまうと、当然それに続く言葉もそのテンションでいってしまいます。ところが第一声が落ち着いたトーンだと、それに続く言葉も落ち着いたものになっていくんです。

 たとえば第一声、すごく落ち着いたトーンで「〇〇くん」と話し始めたのに、続けて急に大声で「なんでそんなことしてんだーっ!」って言えませんよね。だからこの第一声を強制的に落ち着いたトーンにするために、息を吐ききった状態でお話を始めることが効果的なんです。

▼ 深呼吸になるので気持ちが落ち着く効果も

 これにはほかにも効果がありまして、やってみるとわかるように、じつは、この一連の動作の中には深呼吸が入っています。息を吐ききろうとすることによって深く呼吸することになるので、子どもの前に立つ時点でかなり冷静になって話し始めることができるわけですね。

 このダブルの効果、やってみると意外と効果的だと感じられると思いますし、やってみた方から、「本当に怒鳴ることが少なくなったので感謝しています」と言われることが多いです。

 お子さんに怒鳴りたくなる、一歩手前で息を吐ききる。ぜひやってみてください。

 そしてさらにうまくいく方法があります。それは、お子さんの頭や背中を優しくなでながら叱ることです。心理状態として、優しくなでている相手を怒鳴るというのは難しくなりますので、こちらもあわせて試してみてください

POINT
●怒鳴ると余計にイライラする
●子どもが言うことを聞く理由は不安や恐怖を感じるから
●呼吸を使って強制的に声を落ち着かせる

 本原稿は、てぃ先生著『子どもが伸びるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育て○×図鑑』からの抜粋です。この本では、ママパパの子育てが楽しくなって、子どもの「困った」が「成長」に変わるコツを紹介しています。一緒に楽しく、子育てしてみませんか?(次回へ続く)

てぃ先生が解決!「いいかげんにして」よりイライラしない!子どもに怒鳴らなくてすむ超簡単テクニック
てぃ先生(てぃーせんせい)
関東の保育園に勤める男性保育士

保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。

他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。

子育てのハウツーを発信しているYouTube、Twitter、Instagramも大人気。

著書『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(ダイヤモンド社)ほか多数。