他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そして良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。

感じいい人が「おいしいです」に“チョイ足し”する一言とは?Photo: Adobe Stock

感じいい人は「おいしい」にバリエーションがある

 何かを食べて、「おいしい!」と感じたら、どんな風に表現していますか?

 家庭ではもちろん、誰かと外食したり、ご馳走になったりしたら、その美味しさを言葉で伝えたいですよね。

 おそらく多くの人は、

「おいしいです」(だけを連発)

 と言っていると思います。

 もちろんこれでもOKですが、毎回同じでマンネリだな…と思うことありませんか?

 そんな時は、

「シャキシャキしていて、おいしいです」

 などと、食感を伝えてみましょう。他にも、

「トロトロで最高!」
「生地がフワフワ~」
「ホクホクで幸せ」

 こんな感じですね。これなら気取った感じもせず、すぐに言えると思います。

 いつもの「おいしい」に、ぜひバリエーションを増やしてみましょう。

感じいい人は、食レポしない

 さらに一言加えたい時は、

「味わい深いです」
「やさしい味ですね」

 こんな一言をプラスしましょう。評論家の食レポのように専門的に味を分析するよりも、全体的な印象や個人の感想を伝えるほうが好印象です。

 また、香りについて触れるのもいいですね。

「すごくいい香りですね」
「季節の香りがしますね」

 料理をほめるときには、「匂い」ではなく「香り」と言いましょう。上品な雰囲気になります。

他店の味と比べない

 料理の作り手や、連れてきてくれた相手を立てたくて、つい「〇〇のお店とは格が違いますね!」と他店との比較をしてしまいがちですが、それはNG。ひょっとすると、相手やまわりの人はそのお店が好きかもしれませんし、もしかしたら関係者という場合も考えられるからです。だれかを下げて、だれかを上げるようなほめ方は避けましょう

『オトナ女子のすてきな語彙力帳』では、無理なく自然体でできるコミュニケーションのヒントをたくさん紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)