ウォーリーPhoto:Bychykhin_Olexandr/gettyimages

プレイステーションの父と呼ばれる久夛良木健氏は、世界のギークからビジョナリー(未来を予見できる人)と呼ばれ続けている。そんな久夛良木氏が今年、近畿大学情報学部長に就任。若い世代にイノベーションの最先端を手ほどきする特別講義が、ビジネスパーソンにも非常に役に立つ内容だ。今回の「久夛良木ゼミ」の実況中継は、知られざるロボットの最前線がテーマだ。

久夛良木健氏が注目する
ロボット最前線がすごすぎる!

“プレステの父”がロボット開発の最前線を解説!もはやホラーな代物もくたらぎ・けん/近畿大学情報学部長。アセントロボティクスCEO。1950年東京生まれ。75年にソニー入社、情報処理研究所などを経て93年にソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)を設立。94年に初代プレイステーションを発表、99年SCE代表取締役社長。ソニー本体でも副社長兼COOを務めた後、07年に退任。近畿大学以外では電気通信大学特別客員教授、東京理科大学大学院上席特任教授などとして大学生に教えてきた。 写真提供=近畿大学情報学部

 今日はロボットの話をしましょう。ロボットと聞くと、どんなものをイメージしますか?

 平成生まれの大学生ですから、鉄腕アトムを見て育ったなんてことはさすがにありませんね(笑)。でも、アトムのビジュアルは知っているでしょう。『機動戦士ガンダム』や『機動警察パトレイバー』『新世紀エヴァンゲリオン』だったら、お父さんやお母さんの影響で親しんできた人もいるんじゃないかな。

 ハリウッド映画好きなら、「ロボットと言えば『スターウォーズ』のR2-D2だ!」という人もいるでしょう。あるいは『ウォーリー』なんてどうだろう。宇宙空間にあるごみ処理場にいるお掃除ロボットが主人公の、すごく良い映画でした。

 こういった個性豊かなロボットたちが、人間のすぐ身近にいるに違いない――。それが多くの人が思い描いた21世紀の姿です。

 実際には2022年の今、アニメや映画で描かれたほどにはロボットは身近な存在になりえていません。でも、がっかりしないでください。研究開発の最前線では、映画さながらのロボットが続々と誕生しているのです。ここではいくつか、びっくりするようなロボットの実例を動画で紹介します。