共同開発した人型ロボット
2024年春に実用化の予定

人型ロボット,汎用人型重機,空間重作業人機,多機能鉄道重機,JR西日本が日本信号、人機一体と共同開発した人型ロボットJR西日本が日本信号、人機一体と共同開発した人型ロボット 写真提供:JR西日本

 コロナ以降、暗いニュースばかりが続く鉄道業界で、久々に「未来」を感じさせるニュースだ。JR西日本が4月18日に発表した汎用人型重機「空間重作業人機(多機能鉄道重機)」である。名前だけではイメージしづらいかもしれないが、写真の通りのいわゆる人型ロボットだ。

 人型ではない産業用ロボットには半世紀の歴史がある。これらは主に工場において搬送や溶接、組み立て、塗装など特定の工程を自動化するために用いられているが、その形状は作業に最適化するために人間とはかけ離れたものになっている。

 映画や漫画など創作の世界に登場するロボットの多くがそうであるように、一般にイメージされる「ロボット」は人型だ。その意味で空間重作業人機は人々のロボット観に合致し、未来の到来を実感させる存在といえるだろう。

 空間重作業人機は、JR西日本と日本信号、そして「力制御技術」「パワー増幅バイラテラル制御技術」など先端ロボット工学に関するコア技術の知的財産を保有する人機一体の3社が共同開発したもので、2020年にプロジェクトがスタート。今年4月に試作機を用いた試験に着手しており、2024年春の実用化を目指している。