ウクライナ軍は29日早朝、暗闇にまぎれてロシアの軍事施設と橋に対する長距離攻撃を激化させた後、前線に沿って南部での攻撃を開始した。ウクライナ軍の装甲車両はインフレッツ川を越えて突進し、橋頭堡(きょうとうほ)を確保。ウクライナが2日にわたる戦闘で得た主な戦果となった。この最初の攻撃の勢いに乗って、ウクライナがロシアの侵攻開始直後に占領された南部の領土を奪還することができるかどうかは、戦争の次の段階を形づくる大きな要因となるだろう。ウクライナは、今春に首都キーウ郊外からロシア軍を撃退した後、集中的な砲撃と空爆を受けて東部で徐々に押され気味となっていた。しかし、ロシア軍の進軍をほぼ食い止めた後、米国から供与された高精度の長距離ロケットを使って橋や軍事施設を攻撃し、南部でドニプロ川西岸の敵軍を孤立させようとした。