エネルギーコストの高騰と各国政府による太陽光発電の優遇策は、ほぼ世界中で太陽光パネルの需要を押し上げるとみられている。バリューチェーン全体に渡ってこの産業を席巻している中国の太陽光発電関連企業は、その恩恵を受けることになるだろう。国際エネルギー機関(IEA)によると、中国は太陽光パネル製造のすべての主要な段階で80%以上の市場シェアを持つ。電気料金が高騰していることから、屋上設置型の太陽光発電は特に、多くの戸建て世帯にとって経済的に魅力的な選択肢となり得る。ノムラは、今年と来年に世界の太陽光パネル設置数がいずれも50%近く増加するとみている。この多くは中国で設置されることになるだろう。中国の太陽光発電設備容量は2021年に過去最高となり、このまま行けば今年もその記録を更新する公算が大きい。中国が今年上半期に新たに設置した設備の発電容量は31ギガワットと、昨年同期の新規設置数の2倍超となった。政府が分散型太陽光発電システムを推進したことで、病院や学校、商業ビルなどあらゆる場所で屋上への太陽光パネルの設置が盛んになった。このような分散型太陽光電源は、今年上半期の発電容量増加分の約3分の2を占めた。
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中国の太陽光発電関連企業、世界のエネルギー危機と米インフレ抑制法が追い風に
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