ウクライナでは、旧ソ連時代以来の精神病院ネットワークがしばしば崩壊の様相を呈してきたが、現在はトラウマを抱えた数多くの兵士への対応に追われ、既に圧迫されていた医療システムにさらに重圧がかかっている。ロシアが2月下旬にウクライナへの侵攻を開始した際、ウクライナ東部の一部の施設は患者をリビウ地域精神病院など西部方面に避難させた。西側諸国の専門家によると、この病院をはじめとした精神的、知的、発達上の障害を抱える人たちのための居住型施設は、開戦前から既に資金不足に陥り、対応能力を超えた状態だったが、患者の避難によってさらなる負担を抱えることになった。これらの施設は現在、最前線から送られる兵士や民間人を新たに受け入れ始めている。
ウクライナの精神病院、心病む兵士であふれる
戦争によるメンタルヘルスへの影響で医療危機が長期化の恐れ
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