投資家は不安を抱きながら2日の米雇用統計発表を迎える。今では多くの投資家が、米連邦準備制度理事会(FRB)は経済指標が悪化しても金融政策の引き締めを続けると確信している。米株式相場は過去5営業日のうち4日下落しており、年初来安値圏からの反発を支えた夏終盤の上昇相場は徐々に崩れてきた。投資家が相場低迷の一因として挙げるのが、FRBは成長鈍化の兆しがあればすぐに利上げペースを落とすという姿勢ではなく、むしろインフレ抑制にまい進し続けるだろうという懸念だ。市場にとっての重要な試金石の一つが2日発表される8月の米雇用統計だ。通常、力強い経済指標は好材料と受け止められるはずだが、今回は多くの投資家が、FRBの利上げ継続の決意を強めることになるだけだと危惧している。