米フロリダ南部在住のインテリアデザイナー、レティシア・ローレントさん(42)は長年、パリのマンションに憧れていた。今夏、ドル高騰とパリの不動産価格の安定を受け、思い切った決断をした。パリ8区のセーヌ川とシャンゼリゼ通りの間にある高級住宅・商業地に、460平方フィート(約42平方メートル)の1ベッドルームのマンションを75万8606ユーロ(約1億0580万円)で購入したのだ。「長い間、物件を探していた」とローレントさんは話す。マンションは、出張や夫と3人の子供と休暇でパリを訪れた際に使う予定だという。ただ物件を見ているだけだったローレントさんが購入に踏み切るきっかけとなったのは、ドル高だ。ドルはユーロに対して過去1年で15%上昇し、7月半ば以降ほぼ1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)となっている。ドルは急上昇したため、2022年初めにアパートを初めて見てから7月に取引が成立するまでに、推計で約8万ドル節約できたという。