異常気象によって電力インフラのもろさが浮き彫りになる中で、中国は既に力を入れている再生可能エネルギーへの投資を一段と加速している。このことは、特に「あるもの」への投資が拡大することを示している。広大だが扱いにくい中国の電力網だ。2022年1-7月の中国の送電網プロジェクト投資額は320億ドル(約4兆5000億円)と、前年同期比で10%増加している。ゴールドマン・サックスの推計によると、通年でも約10%増が見込まれている。中国の国有送電大手2社のうち、より規模の大きい送電会社の国家電網(ステートグリッド)は先月、今年の投資額の見通しを過去最高の760億ドルと発表した。この投資予算の大部分は、送電損失が少なく長距離送電に適した超高圧送電線に向けられる予定だ。国家電網によると、今年下半期に8件の超高圧送電線敷設プロジェクト(総額220億ドル超)を開始するという。