昨年11月に英国のグラスゴーで開催された国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の会場の外で行われた集会で、原子力エネルギー擁護派のクリス・キーファー氏は、ある参加者に拡声器でヤジを飛ばされ、立ち去れと言われたうえ、「原子力バカ」とののしられた。カナダ・トロントの救急医であるキーファー氏は、「カナディアンズ・フォー・ニュークリア・エナジー」を率いる。炭素排出量のネットゼロ(実質ゼロ)達成のために原子力が必要だと考えている約50人の環境保護主義者からなる団体だ。キーファー氏は「私の時間とエネルギーの膨大な量を、環境保護主義者に対する後衛の戦い」に費やしていると話す。「もちろん積極的な気候変動対策を推進する点では、彼らと私は目標をほぼ共有しているのだが」