保守派の活動家から投資家に転じ、気候変動などの問題に対する金融業界の取り組みを批判しているビベック・ラマスワミー氏が、米石油大手シェブロンに今後10年間でより多くの化石燃料を生産するよう公に求めた。ラマスワミー氏は約1カ月前、エネルギー関連銘柄に特化した上場投資信託(ETF)を立ち上げた。同氏はESG(環境・社会・企業統治)投資に批判的な人物として特に名が知られている。同氏はすぐさまシェブロンに狙いを定め、化石燃料を扱う世界2位の企業として自社のエネルギー移行計画に関する支出を抑えるべきだと主張。この計画は、資産運用大手ブラックロックなどの大株主からの圧力に後押しされた面があるとした。ラマスワミー氏は6日、シェブロンのマイク・ワース最高経営責任者(CEO)と取締役会に宛てた書簡で、「ESGを推進する『株主』がシェブロンにもたらしている制約から、あなた方を解放したい」とし、来年の議決権行使シーズンの前にシェブロン側と連携できることを楽しみにしていると述べた。