秋の相場が大荒れとなる展開が予想される中でも、世界中から米国株にマネーが殺到している。国際金融市場の荒波をうまく乗り切るには、相対的に米国が安全な場所だと考えられているためだ。インフレ高進やリセッション(景気後退)への懸念、ロシアのウクライナ侵攻、エネルギー価格の高騰、新型コロナウイルスの再流行といった問題が山積する中で、今年は株から債券、コモディティー(商品)に至るまで、あらゆる市場に動揺が広がっている。「世界がこれだけ厳しい状況に置かれる中でも、米国は抱えている問題が最も少ないように見える」。こう述べるのはベアリングスの首席グローバルストラテジスト、クリストファー・スマート氏だ。「どこも減速している。だが、雇用市場の力強さが続いている米国はより緩やかな減速にとどまっているようだ」
「米国株しかない」 大荒れでもマネー殺到の理由
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