スマホでメッセージを確認する手写真はイメージです Photo:PIXTA

携帯電話やスマートフォンに届く短いテキストメッセージ(SMS)。電話番号さえ知っていれば、メールアドレスを知らない相手に送れるので便利な機能です。しかし、知らない相手から送られてくるSMSは悩みどころ。警察庁や国税庁から「重要なお知らせ、必ずお読みください。https://cutt.ly/xxxx~」とURL付きのSMSが届いたら、あなたならどう対応しますか?(ITライター 大和 哲)

怪しいURLへ誘導するSMS、スミッシング詐欺

 以前この連載で、佐川急便やクロネコヤマトといった宅配便業者をかたるSMSを送りつける詐欺に関して書いた。昨年の5月の記事だから1年と数カ月がたっているわけだが、相当な数が出回っていたので、「そういえば自分にも来たことがある」という読者の方も多いのではないだろうか。

 メールなどを使ってニセのURLに誘導しだまそうとする手口を「フィッシング」、その中でも特に、メールではなくショートメッセージ(SMS)を送ってだますものを「スミッシング」という。

ドコモの「危険SMSブロック機能」についての告知ドコモの「危険SMSブロック機能」についての告知 拡大画像表示

 こうしたSMSを、携帯電話事業者も問題視している。ドコモはahamoを含む全回線利用者に2022年3月から「危険SMSブロック機能」を、ソフトバンクも同様に6月から「迷惑SMS対策機能」を導入、提供している。これは、SMSでニセのURLに誘導して金銭をだまし取ろうとしている、つまりスミッシングサイトへ誘導しようとするSMSだと判断したら機械的にそのメールを利用者に届かなくするという機能で、特に利用者が申し込みなどをせずとも有効となっている。

 auも同様の機能を2022年度中に提供する意向で、それまでは従来有料機能だった「迷惑メッセージブロック機能」を無料で使用可能にしている。

 こうした機能のおかげで、被害は減っている……といいのだが、残念ながら筆者の体感的にはまったくそのような感じがしない。