ウクライナ南東部マリウポリのフィルハーモニック・ホールでは、3カ月前に同市を完全掌握したロシアが今秋に「解放者」の役を演じるための舞台が整いつつある。かつてグランドピアノが置かれていた場所には、マリウポリを守っていたウクライナ兵の捕虜を収容するための金属製のおりが設置された。彼らは同市を破壊した罪で新たな支配者によって裁かれる。ロシア軍のプロパガンダ部門の記者は最近の放送で「公判はメインホールで開催され、戦争犯罪人たちは鉄の廊下を通って誘導される」と伝えた。月内に開始される予定の裁判は、ロシアの主張に沿った形でマリウポリのイメージ刷新を図る取り組みの柱だ。ロシアが暴力的な国家主義者からウクライナを「解放」したとのメッセージを発信する狙いがある。
マリウポリを破壊したロシア、「復興」を演出
ウクライナ南東部の要衝、「解放」を宣伝するロシア
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