味の素、カゴメ、キッコーマンなどが参加
食品のサプライチェーンで製(メーカー)・配(卸)・販(小売)の3層の連携強化への動きが本格化してきた。物流の「2024年問題」への対応を見据え、新たに「フードサプライチェーン・サステナビリティプロジェクト(FSP)」が始動。納品リードタイム延長などメーカー・卸間での取り組みに小売も加わることで、サプライチェーン全体での対応に発展させ、持続可能な物流の構築を目指す。
製・配・販各層でのさらなる連携強化に向けた活動として、「FSP」が4月に発足した。製造業では味の素、カゴメ、キッコーマン食品、キユーピー、日清オイリオ、日清製粉ウェルナ、ハウス食品、ミツカンが参加する「食品物流未来推進会議(SBM)」、卸売業では日本加工食品卸協会、小売業では日本スーパーマーケット協会、全国スーパーマーケット協会、オール日本スーパーマーケット協会がメンバーとなり、参加団体を今後も募る。
発足の背景にあるのが、加工食品物流存続に対する危機感だ。製配販ともこれまで部分最適が優先され、サプライチェーンの全体最適化が遅れていた。ドライバーに時間外労働の上限規制が適用される「2024年問題」を控え、物流コストの上昇にとどまらず、物流の維持も問われる状況となっている中で、メーカー・卸間での取り組みだけでは限界があることも浮き彫りになってきた。