カーゴニュース
日本郵便(本社・東京都千代田区、小池信也社長)の不適切点呼を巡り、国土交通省は9月3日、軽貨物車両の使用停止などの行政処分案を約100局の郵便局に通知した。日本郵便ではすでに1トン以上のトラックなど約2500台が事業許可の取り消し処分を受けている。それに加えて今回、ラストワンマイル集配の主力を担う軽車両にも処分が及ぶことで、オペレーションの混乱に伴うさらなるコスト増や、混乱を嫌う顧客離れが進む懸念が高まってきた。

ヤマト運輸が韓国企業と共同で、自動配送ロボットを活用した実証実験を開始した。スマート宅配ボックスがロボットに配送を指示。ロボットは荷物を受け取り、オートロックの解錠やエレベータの操作を行って、配達先へと向かう。「日本のマンションの廊下などは、韓国に比べて道幅が狭く衝突の危険性が高い」など課題も明らかになる中、今後はタワー型高層マンションでも実証を予定する。

トラック運送業界で特定技能外国人ドライバーの受け入れに向けた動きが本格化してきた。将来的に人手不足のさらなる深刻化が予想される中、外国人ドライバーは新たな戦力として期待されている。愛知県にある岡崎通運で、「特定技能1号」(トラック)の在留資格を5月に取得したモンゴル国籍社員の事例を紹介する。

2024年度の宅配便大手3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)の取扱個数の合計は前年度比1.9%増の47億1800万個となり、前年割れとなった23年度から一転、増加に転じた。24年度の市場全体の取扱個数はまだ明らかになっていないが、3社で95.1%(23年度実績)の占有率を占めているため、市場全体でも伸びに転じることが予想される。25年度に入っても3社の取扱個数は増加基調で推移しているが、6月末に日本郵便の一般貨物自動車運送事業の認可が取り消される事態が発生し、今後のゆうパック事業への影響が予想される。また、国土交通省は現在、「置き配」を標準サービスに位置づける方向で検討を進めていると言われており、今後の宅配便市場に変化が起きる可能性がある。

ヤマトHDの業績が振るわない。2026年3月期第1四半期決算は、増収でも営業・経常・最終赤字に沈んだ。しかし、通期では営業利益400億円(前期比約2.82倍)を予想する。カギとなるのが「値上げ」だ。宅配便の取扱数量と単価をどのように上げる算段なのか。

会社が大規模なサイバー攻撃を受けたら……ECの物流代行サービスを主力とする倉庫の会社を襲った悲劇と再生を、社長の言葉から振り返る。業務の早期再開だけでなく、顧客に対する補償をどのように進めていくかも課題になる中、何を考え、どのように決断したのか。リアルな体験を語ってもらった。

2026年4月の法改正をきっかけに、製造業・非製造業を問わず大手企業の物流子会社をめぐるM&Aがますます活発になることが予想される。再編が進む事情を解説する。

ヤマト運輸が2026年度までに6500台のEVを追加導入する。今後はEV導入ノウハウをサービス化して外販する新事業にも注力し、「数年後には複数の企業に対し、3000台の導入を目指す」という。また、再エネ電力の小売事業にも進出。全国展開する強みを生かして発電量の多い地域の再エネ電力を需要の多い地域に供給。EV導入促進で必要になる電力の調達・供給につなげていく。

宅配便で「置き配」が標準化され、「手渡し」は追加料金がかかるようになるかもしれない――この一報が駆け巡るや、老若男女で賛否両論を巻き起こしている。ネット通販利用で膨れ上がる宅配便に、全く新しいルール策定が求められる背景には何があるのか。

日本郵便は6月17日、不適切点呼問題で国土交通省から示されていた一般貨物自動車運送事業の許可取り消しについて、処分を受け入れる方針を固め、今月内にも許可取り消し処分が行われることが確定した。都内で記者会見を開いた同社の千田哲也社長は「郵便やゆうパックを利用している皆様に多大なるご心配とご不安をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げる」と謝罪するとともに、デジタル点呼の導入など点呼適正化に向けた再発防止策を公表した。

日本郵便の点呼未実施による貨物自動車運送事業の許可取り消しが波紋を広げている。国土交通省は6月5日、同社の貨物自動車運送事業の許可を取り消す方針を固め処分案を通知。同社が保有する全国約2500台の1t以上の貨物車両が、許可を再取得するまでの5年間使用できなくなる異例の事態となるが、浮き彫りになってきたのは、日本郵便が「貨物運送事業者」としての意識が極めて薄く、「点呼」という文化が全くと言っていいほど根付いていなかった現場の実態だ。

ピンク色の看板「なんでも酒やカクヤス」でチェーン展開するカクヤスグループが、地域特化型の物流に本格参入する。強みの配送網を活かしつつ、外部提携やM&Aも積極化、7月には社名変更し「第二の創業」と意気込む背景には、経営の大転換を図る切実な事情があった。

備蓄米が緊急放出された裏で、定温倉庫業者が倒産・廃業の危機に陥っている。定温倉庫業者に何が起きているのか。「支援金を要請せざるを得ない」と主張する理由とは。

4月1日付でヤマト運輸の代表取締役社長に就任した阿波誠一氏が5月22日、東京都中央区の本社で物流専門紙と会見し、今後の成長戦略について説明した。阿波氏は「最大のミッションは、本丸である宅急便ビジネスをもう一度成長させ、お客様に選んでもらえるサービスにすること」と表明。「そのために全員経営によって宅急便を進化させ、自信を持って売っていけるものにしていくとともに、社員の力を引き出すための仕組みや仕掛けを考えていく」と抱負を語った。

2024年度の宅配便大手3社の取扱個数の合計は前年度比1.9%増の47億1800万個となり、前年割れだった前期から一転、増加に転じた。22年秋以降、インフレによる物価上昇などにより消費マインドが冷え込み、ECを中心に宅配需要の低迷が続いていたが、ようやく回復の兆しが見えてきた。25年度も、小幅ながら前年を上回るペースで推移する見通しだ。

「カンガルー便」でお馴染みのセイノーHDの業績が絶好調だ。2025年3月期決算では2ケタ増収増益を達成し、26年3月期予想も過去最高業績の更新を見込む。物流業界では人手不足やインフレによる消費低迷もある中で、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばす理由とは?

早くも夏日に見舞われている日本列島。6月1日から「職場の熱中症対策」強化が義務付けられるのをご存知だろうか。死傷者数が多い業種は特に注意が必要だ。熱中症対策サービス・アイテムに注目が集まっている。

ヤマトホールディングスの業績に改善傾向が出てきた。5月1日に発表した2025年3月期連結業績は、上期の赤字影響から大幅な営業減益での着地となったが、下期だけで見ると増収増益に転換。宅配便の数量増加やラストマイル領域での生産性向上、間接コストのコントロール強化が収益改善に寄与した。26年3月期は、引き続きプライシングの適正化などに注力することで、営業利益を前期比約2.8倍の400億円に引き上げる。

サカイ引越センターが4月、新ユニフォームの発表会を開催した。足掛け1年半のプロジェクト発表でタレントの武井壮さんを招いたパフォーマンスを行った狙いとは。

トナミホールディングス(本社・富山県高岡市、高田和夫社長)と日本郵便(本社・東京都千代田区、千田哲也社長)は4月16日、日本郵便を中心とした共同コンソーシアムによるトナミHDのTOB(株式公開買付け)が成立したことを受け、都内で記者会見した。トナミHDの現経営陣と創業家はなぜ「非上場化」に踏み切ったのか。
