ロシアとウクライナの間で今週実施された250人以上の捕虜交換を巡り、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子とロシアの富豪ロマン・アブラモビッチ氏、ウクライナ人交渉人が数カ月にわたる交渉で重要な役割を果たしていたことが分かった。米国とサウジの政府関係者や交渉に詳しい関係者が明らかにした。サウジ政府関係者によると、アブラモビッチ氏は今週、ウクライナでロシア側に捕まった英国人や米国人を含む10人の捕虜と共に、ロシアからプライベートジェットでサウジの首都リヤドに移動した。事情に詳しい他の関係者も同氏が関わったことを認めた。大規模な捕虜交換は外交合意によって実現した。交換された捕虜はウクライナ人が200人以上、ロシア人が55人、親ロシア派のウクライナ人政治家1人。ウクライナ人捕虜の一部はトルコに空路で運ばれた。ロシア人捕虜とウクライナ人政治家はロシアに戻された。交換された捕虜の中には、ウクライナの抵抗の象徴となったマリウポリの戦いに従事した兵士も含まれていた。外交合意にはトルコも関与した。