米国とロシアは危険な時期を迎えつつある。ウクライナを巡り軍事的にエスカレートするのを回避しようとする現在の歯止めが利かなくなる状況に一段と近づいている、と現旧の米当局者は口をそろえる。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナの一部を併合しようとすることで、改めてレッドライン(越えてはならない一線)を引き直そうとしている。先週には、西側からロシアの領土が攻撃を受けた場合には核兵器の使用も辞さない構えを見せた。米当局者は、ロシアが併合する計画の地域で、米国が供与した武器を含め、バイデン政権はウクライナに攻撃を自制するよう求めてはいないと話す。もしロシアが核兵器を使用した場合に米国がどのような措置を講じるかについて、米当局者は詳細を語ることを避けている。