米国や同盟国から兵器や軍装備品が国境を越えてウクライナへと持ち込まれるポーランドの拠点付近では、米軍の兵士と翻訳者の計55人で構成するグループが前線の兵士からの質問に追われている。兵士らはタブレット端末「iPad(アイパッド)」上の安全な対話アプリを通じて、主要兵器システムごとに14のチャットでやり取りを行っている。設計段階で想定されていた限界を大きく超えて兵器を酷使しているウクライナ軍の兵士にとっては、遠隔で助けを求められる戦下の「駆け込み寺」となっている。チャットには、発射を繰り返すことで摩耗した銃身の写真と共に、ライフリング(銃身内のらせん状の溝)がない状態でどうやれば正確に標的を狙えるのかとの質問が寄せられている。修理が不可能だと思われるような兵器を何とか使い続けるには、どのような修復を施すべきかと尋ねる動画も前線から届く。